マンションの購入を考えているけれど、なぜ修繕積立金を毎月支払うのか気になる方も多いのではないでしょうか。
今回こちらでは、マンションの修繕積立金を払う目的や修繕の必要性について解説します。
マンション生活で支払う修繕積立金とは?
修繕積立金とは、長期修繕計画などに基づく大規模修繕に備えて徴収されるお金です。
マンションの資産価値を維持するために使用される修繕積立金はマンションの築年数、階層や延床面積によっても差があります。
大規模修繕の例では、外壁塗装、エレベーターや共用部設備の更新、排水管の高圧洗浄、給排水設備の交換、屋上防水、建替えなどがあります。
マンションでの快適な暮らしや資産価値を維持するために、修繕積立金は、予定されている修繕や不測の事故による修繕に備えて貯蓄されます。
一方管理費とは、日常的に共用部を維持していくため徴収されるお金で、共用部の水道光熱費、清掃費用、消防設備やエレベーターの点検、メンテナンス費などに充てられます。
修繕積立金との違いは、管理費は共用部の維持、運営のために日々使われるお金で、修繕積立金のように貯蓄されていくものではないことです。
マンションの修繕積立金が値上げされる理由
マンション購入時よりも、修繕積立金が値上げされるケースは珍しくありません。
値上げの理由としては、以下が挙げられます。
初期の設定金額が低い
2008年の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」の設定までは、修繕積立金の金額の基準が示されておらず、安く設定されていたケースもあります。
よって、ガイドラインによる見直しで値上げされることがあります。
想定外の修繕
計画にない修繕、たとえば水道管の破裂、事故による損傷などの修繕費は修繕積立金から支払われますが、その分を補うために値上げされることもあります。
段階増額方式による徴収
修繕積立金の積立方式が段階増額方式の場合、10年などの単位で積立金額が値上がります。
建物は経年劣化し、古くなればなるほど修繕費用も増大し、多くのマンションがこの方式をとっています。
この方式は初期の設定金額を抑えることで、買い手を惹きつけることができますが、その設定金額では必要な長期修繕に見合わないので値上げが避けられません。
買い替えなどで引っ越しを考える場合は良いのですが、最終的に分譲時の2倍以上になる場合もあり、終の棲家として年金生活するうえでは厳しい出費です。
そして値上げもできずに修繕費が足りない場合、必要な工事がおこなわれず、マンションの維持に危険信号が灯り、資産価値にも影響します。
近年、入居初期から計画期間中均等に積み立てる「均等積立方式」をとるマンションも増えてきていますがまだ数は多くありません。
初期は建物の割には高いと感じるかもしれませんが、期間中の修繕積立金は一定額で、値上げされることはありません。
まとめ
積立金不足で必要な修繕ができない物件は危険です。
必要な修繕費用が月々の積立金で足りない場合は追加で徴収され、それでも足りずに工事ができなかった場合、資産価値も下がります。
修繕積立金が安い場合は、なぜ安いのかを確認するようにしましょう。
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