1-1. フラット35の特徴
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する、全期間固定金利の住宅ローンです。
主な特徴は以下の通りです。
- 金利が借入時〜返済終了まで固定なので、毎月の返済額が変わらない
- 返済期間は最長35年まで選択可能
- 金利優遇制度がある
- 保証人と保証料が不要
- 団信加入が任意
これらの特徴から、長期的な返済計画を立てやすい、家計の負担が安定しやすいといったメリットがあります。
1-2. フラット35の種類
フラット35には、大きく分けて以下の3種類があります。
- フラット35: 基本的なフラット35
- フラット35S: 省エネルギー性や耐震性に優れた住宅を購入する場合に金利が優遇されるフラット35
- フラット35 Flexible: 金利期間を選択できるフラット35
2. フラット35のメリット
フラット35には、住宅購入者にとって嬉しいメリットがたくさんあります。ここでは、7つの主要なメリットについて詳しく解説します。
2-1. 手数料が安い
フラット35は、他の住宅ローンと比較して手数料が安いのが特徴です。
- 融資手数料: 0.7%~2.00%
- 抵当権設定費用: 3万円~5万円程度
これらの手数料は、金融機関によって多少異なりますが、他の住宅ローンと比較すると、フラット35の方が安い傾向にあります。
2-2. 返済額が変わらない
フラット35は、全期間固定金利なので、借入時〜返済終了まで金利が固定されます。
- 将来の金利上昇リスクを抑えられる
- 毎月の返済額が変わらないので、家計の負担が安定する
- 家計管理が立てやすい
2-3. 保証人と保証料が不要
フラット35は、保証人と保証料が不要です。
- 本人の収入と信用力だけで審査される
- 保証人探しや保証料の負担がない
2-4. 団信の加入が任意
フラット35は、団体信用生命保険(団信)への加入が任意です。
- なので持病があり団信に加入できない方でもお借入れが可能です。
2-5. フラット35Sで金利が下がる
フラット35Sは、省エネルギー性や耐震性に優れた住宅を購入する場合に、金利が優遇されるフラット35です。
2-6. 比較的、低年収でも審査に通りやすい
フラット35は、他の住宅ローンと比較して、比較的低年収でも審査に通りやすいと言われています。
- 年収200万円以上であれば、審査を受けることができる可能性が高く、自営業者やパート・アルバイト労働者でも利用できます。
3. フラット35のデメリット
フラット35は、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、5つの主要なデメリットについて詳しく解説します。
3-1. 金利が高め
フラット35は、金利が他の住宅ローンと比較して高めです。
- 変動金利型や固定金利型と比較すると、金利差が1%程度になる場合もある
- 低金利時に住宅ローンを組む場合は、不利になる可能性がある
3-2. 借入以降に金利が低下しても変わらない
フラット35は、全期間固定金利なので、借入時〜返済終了まで金利が固定されます。そのため、借入後に金利が低下しても、恩恵を受けることができません。
- 将来の金利低下を見込んでいる人は、変動金利型や固定金利型の方が有利になる可能性がある
3-3. 融資額に制限がある
フラット35には、融資額に制限があります。
- 借入者の年収や返済能力に基づいて、融資額が決定される
- 高額な住宅を購入したい場合は、他の住宅ローンを検討する必要がある
3-4.全ての住宅ローンと比較した場合、必ずしも最安ではない
フラット35は、手数料が安いというメリットがありますが、金利が高めなため、全ての住宅ローンと比較した場合、必ずしも最安とは限りません。
住宅ローンを選ぶ際には、金利だけでなく、手数料や返済条件なども比較することが重要です。
4. フラット35がおすすめな人
フラット35は、様々なメリットを持つ住宅ローンですが、すべての人にとって最適とは限りません。
ここでは、フラット35が特におすすめな人を、4つの特徴に分けてご紹介します。
4-1. 返済計画を立てやすい
フラット35は、金利が借入時〜返済終了まで固定なので、毎月の返済額が変わらないというメリットがあります。そのため、家計の収入と支出を把握しやすく、返済計画を立てやすいと言えます。
4-2. 将来の金利上昇リスクを抑えたい人
フラット35は、全期間固定金利なので、将来の金利上昇リスクを抑えることができます。
- 4-3. 健康状態に不安がある人
フラット35は、団信への加入が任意です。そのため、健康状態に不安がある人でも、住宅ローンを利用することができます。
4-4. 低年収でも住宅ローンを利用したい人
フラット35は、他の住宅ローンと比較して、比較的低年収でも審査に通りやすいと言われています。
- 年収200万円以上であれば、審査を受けることができる可能性が高く、自営業者やパート・アルバイト労働者でも利用できます。
5. フラット35に向かない人
フラット35は、多くのメリットを持つ住宅ローンですが、すべての人にとって最適とは限りません。
ここでは、フラット35が特に向かない人について、3つの特徴に分けてご紹介します。
5-1. 将来の金利低下を見込んでいる人
フラット35は、全期間固定金利なので、借入時〜返済終了まで金利が固定されます。そのため、将来の金利低下を見込んでいる人にとっては、不利になる可能性があります。
5-2. 高額な住宅を購入したい人
フラット35には、融資額に制限があります。そのため、高額な住宅を購入したい人にとっては、十分な融資を受けられない可能性があります。
フラット35に関するQ&A
Q1. フラット35と他の住宅ローンとの違いは何ですか?
A1. フラット35は、金利が借入時〜返済終了まで固定されているという点が、他の住宅ローンとの大きな違いです。また、団信への加入が任意、手数料が安いなどのメリットもあります。
Q2. フラット35の金利はどれくらいですか?
A2. フラット35の金利は、金融機関や借入者の属性によって異なりますが、2024年7月現在、約1.4%~1.7%程度です。
Q3. フラット35の審査基準はどのようなものですか?
A3. フラット35の審査基準は、金融機関によって異なりますが、一般的には、年収、勤続年数、信用情報などが審査されます。
Q4. フラット35の申込方法は?
A4. フラット35の申込方法は、金融機関によって異なりますが、基本的に、 対面または インターネット で申込できます。
Q5. フラット35の返済方法は?
A5. フラット35の返済方法は、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。
Q6. フラット35の繰上返済は可能ですか?
A6. フラット35は、繰上返済が可能です。ただし、 金融機関によっては手数料がかかる場合があります。
Q7. フラット35の団体信用生命保険への加入は必須ですか?
A7. フラット35の団体信用生命保険への加入は、必須ではありません。
Q8. フラット35のメリットは何ですか?
A8. フラット35のメリットは、金利が固定、団信への加入が任意、手数料が安い、審査が比較的通りやすいなどがあります。
Q9. フラット35のデメリットは何ですか?
A9. フラット35のデメリットは、金利が高め、借入後に金利が低下しても変わらない、融資額に制限がある、早期返済時の違約金が発生する、全ての住宅ローンと比較した場合、必ずしも最安ではないなどがあります。
10. まとめ
フラット35は、多くのメリットを持つ住宅ローンですが、デメリットも存在します。
フラット35を利用する前に、 これらの内容をしっかりと理解し、 自分に合った住宅ローンであるかどうかを判断することが重要です。